第一巻   313頁
第二巻   315頁
第三巻   317頁
第四巻   308頁
第五巻   288頁

「孟嘗君」5巻を読破 

平成19811日から平成19812日まで、丸二日間、読み通した。

読後の感想としては、面白かったといえよう。ただ、登場人物が多いのと活躍する場所が中国大陸を東西南北・広範囲に亘り、しかも時代は、戦国時代であったことなどが、しっかり読まないと途中で、読み返さなければならなくなるので、注意深く、読んでいくことが望ましい。

蛇足ではあるが、苗字によって、どこの出身であり、先祖が何をしていていたかなどが、はっきりと書かれていて、今の日本にも通ずることがあった。

 この本は、世界的にも有名な「孟嘗君」=「田文」の一生を作家 宮城谷昌光が、書き下ろしたものである。前回の本年正月に読破した宮城谷昌光の「太公望 上・中・下」の重厚で、渾身の力を持って書かかれた書き方とは違い、かなり、読みやすかった。これは、本作品が19933月から、「東京新聞等」に、掲載されたものだったから、大衆受けするように、平易に書かれたのだと解釈している。

しかし、これだけの長編の本を書くためには、その当時の思想・登場人物と氏名・時代背景などをある程度、吟味しなければならず、なかなか、凡人には手が届かないところである。

 その内容は、「田文」という人が生まれた日が、五月五日の不吉な日であったことから、父親から、「すぐ、殺せ」と母親が命令されたが、母親が殺せず、子供を逃がしたことから、物語は始まるが、養い親の生き方を見聞し、終盤は、生みの親と再会し、「捨てられたからこそ、いろいろな経験がしたこと」を生かして、ついに自分の主義を確立し、人々に感謝されながら、最後は、自分の寿命を全うして、安らかな眠りにつくことができたという、単なるサクセスストーリーではなく、人間の生き様とは、このようにありたいと思える・幸せな物語である。                                        宮城谷昌光 著